水郷とミスターの町へ その一
- 遠林健一郎
- 2018年11月11日
- 読了時間: 3分
10月13、14、15日と、私は関東へと向かった。
今回は千葉県の祭りを見物し、東京も一緒に楽しんで来ようというもの。
毎度、夜行バスから降りた私は、東京駅の八重洲口で、「米バル」とかうたっている、店のおにぎりを、朝飯として詰め込む。
食事が済むと、道路を渡り、バス停へと並ぶ。
千葉方面とを繋ぐ、高速バスに乗るために。
銚子方面行き、房総半島行きなどがあり、皆列を作っていた。
誘導員は、列を間違わないようにと、稼ぎ時だ。
第一の目的地は、香取市佐原。
千葉県の北端にある都市。
バスに揺られること、1時間40分前後だったか。
佐原駅前が近いことが案内される。
車窓から見る景色は、誰が見ても、バイパス道路を中心に郊外化した、よくある風景だった。
今のところ、「水郷」とか呼ばれている雰囲気は微塵も感じさせない。
佐原駅の北側がバス停のようだ。
降りた所は、静かなロータリー的場所。
ユネスコ登録もされた祭りだというのに、白テントのビラ配りが立ってるだけで、「今日で良かったよね?」と、少し疑ってしまいたくなった。
線路を跨ぐ歩道橋を渡り、駅の南側へ。

ようやく、それらしい雰囲気になってきた。
大きくはないが、なかなか風情のある駅舎だな。
しかし、まだ山車らしきものや、露店の姿もない。
会場には少し歩くのだろう。
駅ロッカーにバックパックを預け、カメラと周辺機器のみで身軽になって、町を歩いていく。
白テントでもらった、パンフレットのマップを頼りに。
露店が並び出してきた。

子どもたちが射的に興じている。
身を乗り出すのはOKだと思ったけど、台に乗っかっちゃってOKなんだ・・・。

御旅所なのか、仮宮なのか、ともかくも現れた。
神社本宮は、会場からもけっこう離れてるみたいで、正直行く気にはなれなかった。
神様、すいません。

露店並ぶ、街の中を歩き続けていると、山車が出現。
おお、お囃子さんが半分はみ出すように、窮屈そうに乗ってる。
いかにも関東らしい山車。
堤太鼓の音を、カッポカッポと入れるのも、関東の雰囲気たっぷりだ。
あと1時間もしないうちに、山車がそろって曳かれる時間になるはず。
この山車は、一列に展示される、集合場所に向かっているのだろう。

続々と山車が集まってくる。

梶棒とでもいうべき、太い丸太を男たちが担いで、山車の方向転換をしている。
立派な、丸太や石で造られた車輪の場合、ゴムタイヤのように、ハンドル操作が聞かないので、こういう力任せの場面が生まれる。
東北の祭りでは、なかなか見慣れない光景かもしれない。

勢ぞろいした山車。
ネットで、駐車場かどこかで、横一列にズラーっと並んでいる、そんな写真を見ていたので、期待していたのだけど、どうやら違う・・・。
後でYOUTUBE徘徊していて気付いたけれど、ネットで見た写真は、どうやらユネスコ登録を記念して、春に特別に開催されたイベント、それの写真だったらしい。
パノラマ的に撮りたかっただけに、そこは少し残念。
それでも、並んだ山車は圧巻だ。

それにしても、拍子木デカ過ぎじゃない?(笑)
さて、総曳きまでは少し時間がある。
佐原の街並みを、覗いてみることにしようか。

山車の集合する通り付近。

この通りは、レトロな店構えが人を誘う。
この小江戸的風情だけでも、一見の価値あり。
さらに進む。

ここが、"水郷"佐原の本丸だったのか。

川沿いに柳の木が立ち、木造家屋や軒を連ねている。
皆、キチンとお店として営業しているのも偉い。
さずが、「水郷」と言われるだけのことはある。
こういう街並みは、現代ではなかなかお目にかかることは出来ないだろう。
続く
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